賃貸アパート退去時の壁紙(クロス)の原状回復費用は、賃借人と賃貸人(大家)双方の責任範囲によって異なります。
一般的には、賃借人は汚損が顕著な部分のクロスの張替え費用を負担し、その他の部分は大家が負担します。
例えば、クロス全体を張り替える場合でも、賃借者が負担するのは損傷があった部分のみです。
ただし、ヘビースモーカーが住んでいた物件の場合、壁紙の黄ばみや匂いについては賃借人が負担を求められるケースもあります。
ここでは、そのクロス(壁紙)に関する記事をご覧いただけます。
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[事例34]契約終了時に賃借人自ら補修工事を実施しない時は契約締結時の状態から通常損耗を差し引いた状態まで補修すべき費用相当額を賃貸人に賠償すれば足りるとされた事例
賃借人Xが賃貸人Yに対して、敷金の返還を求めた事案です。賃借人Xは賃貸借契約終了後に敷金の一部返還を求めましたが、賃貸人Yは原状回復費用を理由に敷金の全額返還を拒否しました。裁判所は、経年劣化を考慮した原状回復費用の範囲を限定し、賃借人Xの請求を一部認容しました。 -
[事例35]賃貸借契約終了時に敷金から控除された原状回復費用について賃借人の返還請求が一 部認められた事例
賃貸借契約終了に伴い、賃借人Xが賃貸人Yに対して敷金の返還を求めた事案です。賃貸人Yは、賃借人Xの責任に帰する原状回復費用を敷金から控除すべきと主張しましたが、裁判所はその一部のみを認め、敷金の一部返還を命じました。 -
[事例37]更新料特約は消費者契約法10条並びに民法第1条2項に違反せず有効であるとした上で通常損耗の範囲について判断した事例
賃借人Yが賃貸人Xに対して敷金返還を求めた事例です。裁判所は、賃借人Yが負担すべき原状回復費用の範囲を限定し、通常損耗を超える部分については貸主が負担すべきと判断しました。また、更新料特約の有効性や無催告解除の有効性についても争われました。 -
[事例40]敷引契約について消費者契約法 10 条に違反しないとされた事例
賃借人Xが賃貸人Yとの間で締結した定期借家契約において、敷金の償却に関する特約(敷引特約)の有効性及び原状回復費用の負担を巡って争われた事例です。裁判所は、敷引特約が消費者契約法10条に違反しないこと、および賃借人Xが負担すべき原状回復費用の範囲について判断を示しました。 -
[事例41]違約金支払い条項が消費者契約法 10 条に違反するとされた事例
賃貸借契約の中途解約に伴う違約金条項の有効性と、原状回復工事の必要性について判断された事例です。裁判所は、違約金条項を消費者契約法10条違反として無効とし、また通常損耗については賃借人に原状回復義務がないことを明確に示しました。 -
[事例9]賃借人の手入れにも問題があったとして、カビの汚れについて賃借人にも2割程度の負担をすべきとした事例
賃借人Xが賃貸人Yに対して敷金の返還を求めた事案です。賃貸人Yは、賃借人Xが通常の使用を超える損害を与えたとして、カビ被害などの原状回復費用を敷金から充当し、敷金の返還を拒否しました。裁判所は、カビ被害の一部について賃借人Xにも責任があると判断し、敷金から一部を差し引くことを認めました。 -
[事例1]毀損・汚損等の損害賠償を定めた特約には通常の使用によるものは含まれないとされた事例
賃貸借契約終了後に賃貸人が賃借人に対して未払賃料や修繕費用の支払を求めた事案です。裁判所は、賃貸借契約に基づく損害賠償特約が通常の使用による損耗を含まないと判断し、賃借人が負担すべき費用を一部に限定しました。 -
マンションの高額な退去費用の減額
マンションの高額な退去費用の減額 入居年数 3年1ヶ月家賃 95,000円敷金 95,000円原状回復費用 135,000円 マンションの高額な退去費用の減額【概要】 退去費用の請求内容 Aは貸主Bとの間で平成27年3月にマンションの一室の賃貸... -
タバコの喫煙では、敷金が返ってこない!?
タバコの喫煙では、敷金が返ってこない!? 入居年数 7年2ヶ月家賃 62,000円敷金 124,000円原状回復費用 124,000円(敷金へ充当) タバコの喫煙では、敷金が返ってこない!?【概要】 退去費用の請求内容 Aは貸主兼管理会社Bと... -
【退去費用の減額】マンションの高額な退去費用を減額!?
マンションの高額な退去費用を減額!? 入居年数5年2ヶ月家賃 42,000円敷金 なし原状回復費用 260,830円 マンションの高額な退去費用を減額!?【概要】 敷金なしの「ゼロ物件」 Aは貸主Bとの間で平成25年4月にマンションの一室の賃貸借...