敷引特約を消費者契約法10条により無効とした判例
枚方簡易裁判所は、本件敷引特約を消費者契約法10条により無効と判断し、また、賃借人の過失によるカビの発生はないと判断しました。
その結果、原告である賃借人Xに対し、敷金の全額返還を命じました。
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目次
事案の概要
賃借人Xと賃貸人Yの間で締結された賃貸借契約において、賃借人Xは敷金25万円を支払い、契約解除後に敷引金として返還されることが契約書に記載されていました。
しかし、賃借人Xは敷金の返還を求めて訴えを提起し、賃貸人Yも反訴を提起しました。
裁判所は、敷引特約の無効性と賃借人の過失の有無を判断することとなりました。
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敷金 | 結果 | 賃借人負担となった部分 |
---|---|---|
敷金25万円 | 返還25万円 | なし |
判決の要旨
- 敷引特約の無効性: 裁判所は、本件敷引特約が消費者契約法10条により無効と判断しました。敷引特約は、公の秩序に関わらず、消費者の義務を加重し、一方的に賃借人に不利な特約として締結されたものであり、基本原則に反するとされました。
- 賃借人の過失の否定: 建物のカビ発生は結露が主な原因であり、結露は建物の構造上の問題とされました。したがって、カビの発生に気付いていた賃借人Xに過失があったかどうかが争点となりました。裁判所は、賃借人Xが見える範囲の結露に気付いた際に適切に拭いていたと認定し、賃借人の過失はないと判断しました。
敷引特約を消費者契約法10条により無効とした判例のまとめ
枚方簡易裁判所は、敷引特約が消費者契約法に違反しており無効であると判断しました。
また、賃借人の過失によるカビの発生はなく、建物の構造上の問題によるものであり、賃貸人の責任とされました。
その結果、賃借人Xに対して敷金の全額返還を命じました。
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敷金 | 結果 | 賃借人負担となった部分 |
---|---|---|
敷金25万円 | 返還25万円 | なし |
※この回答は、特定の法的助言を提供するものではありません。法的問題に直面している場合は、専門の弁護士に相談することをおすすめします。
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