賃貸アパートの障子の退去時の原状回復においては、障子は消耗品として扱われることが多く、経過年数を考慮せずに入居者が費用を負担することが一般的です。
ただし、通常の使用による経年劣化や不具合の場合は、大家や管理会社が負担することがあります。
ここでは、その障子に関する記事をご覧いただけます。
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[事例4]通常の損耗に関する費用は約定された敷引金をもって当てると解するのが相当であるとされた事例
賃貸借契約終了時に敷引金(保証金の一部控除)の範囲が争われた事例です。賃借人Xは、賃貸人Yが原状回復費用として過大な金額を控除したとして、残額の返還を求めました。裁判所は、通常の使用による損耗とそれ以外の損耗を区別し、敷引金の範囲を明確に判断しました。 -
[事例14]通常損耗を賃借人の負担とする特約が否認された事例
賃貸借契約終了時に賃借人が通常損耗(経年劣化や通常使用による減価)に対する原状回復費用を負担するかどうかが争われた事例です。賃貸人は、契約書の特約に基づき通常損耗も含めた原状回復費用を賃借人に請求しましたが、裁判所は特約の解釈を誤ったとして、通常損耗分は賃借人の負担ではないと判断しました。 -
[事例20]過失による損傷修復費用のうち経年劣化を除いた部分が賃借人の負担すべき費用とされた事例
賃借人が退去した際の原状回復費用を巡り、賃貸人と賃借人が対立した事案です。賃貸人は、賃借人が負担すべき損耗として壁クロスや床カーペットの修復費用を請求しましたが、裁判所は、その大部分が経年劣化や通常使用による損耗であり、賃借人が負担すべき範囲を超えると判断しました。 -
[事例30]通常損耗補修特約は合意されたとはいえず、仮に通常損耗補修特約がなされていたとしても、消費者契約法10条に該当して無効とされた事例
賃貸借契約において、賃借人が退去時に負担すべき原状回復費用に関する特約が、消費者契約法10条に基づき無効とされた事例です。裁判所は、特約が賃借人に過重な負担を課し、信義則に反するとして、敷金の全額返還を命じました。 -
[事例33]賃借人がハウスクリーニング代を負担するとの特約を有効と認めた事例
賃貸借契約終了時にハウスクリーニング代や原状回復費用を巡り、賃借人Xと賃貸人Yが敷金返還を争った事案です。裁判所は、特約に基づくハウスクリーニング代の負担や通常損耗を超える損耗の補修費用について判断し、敷金の一部返還を命じました。 -
[事例37]更新料特約は消費者契約法10条並びに民法第1条2項に違反せず有効であるとした上で通常損耗の範囲について判断した事例
賃借人Yが賃貸人Xに対して敷金返還を求めた事例です。裁判所は、賃借人Yが負担すべき原状回復費用の範囲を限定し、通常損耗を超える部分については貸主が負担すべきと判断しました。また、更新料特約の有効性や無催告解除の有効性についても争われました。
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