【高額な退去費用】ハウスクリーニング特約は有効!?

行政書士の一問一答

高額なハウスクリーニング特約は有効!?

アパートやマンション等の賃貸物件のハウスクリーニングの特約について、必ず支払わなければならないのでしょうか?

原則として以下の3点から判断ができます。

  1. 契約書に賃借人が負担する旨の明確な定めがある
  2. ハウスクリーニング費用として相応な範囲内の具体的な金額が記載されている
  3. 特約について賃借人への明確な説明と合意がある

ここでは契約時に交わしたハウスクリーニングの特約について解説いたします。

高額なハウスクリーニング特約は有効!?【特約がない場合】

借主がアパートやマンション等の賃貸物件を退去する際に、通常要求される清掃を行っていない場合には、家主は善管注意義務違反としてハウスクリーニングの費用を借主へ請求できます。

しかし、借主が通常の清掃を行って退去した場合のハウスクリーニング費用は「次の入居者の為の費用」と推定され、家主が負担するのが原則です。

高額なハウスクリーニング特約は有効!?【特約がある場合】

一方、アパートやマンション等の賃貸物件の退去時に借主がハウスクリーニング費用を負担する特約は「原則有効」とされます。

しかし、消費者の利益を一方的に害する特約は「消費者契約法第10条」により無効となり、仮にハウスクリーニング費用を賃借人に負担させても

  1. 契約書に賃借人が負担する旨の明確な定めがある
  2. ハウスクリーニング費用として相応な範囲内の具体的な金額が記載されている
  3. 特約について賃借人への明確な説明と合意がある

上記が条件となるため、賃借人にも退去時のハウスクリーニング費用を免れることは十分に考えれます。

高額なハウスクリーニング特約は有効!?【例外】

以上から、上記の条件を欠く場合は、特約が無効となる場合もあります。

過去の判例では、賃借人がハウスクリーニング費用を負担する旨の特約がある場合でも

  1. 賃借人が特約の内容を理解し、合意した証拠がない場合
  2. 契約書にハウスクリーニング費用の具体的金額や負担の条件が記載されていない場合

には、「特約が「消費者契約法第10条」により無効となる場合がある」と示しています。

高額なハウスクリーニング特約は有効!?【まとめ】

賃借人がアパートやマンション等の賃貸物件のハウスクリーニング費用を負担する特約は裁判で無効とされた事例が多いため、無条件に無効だと誤解される方も多いのですが、実は有効とされる判例もあります。

現実問題として、契約書や重要事項説明書に特約の記載があり、賃借人が記名捺印している場合に特約の無効を主張することは難しいと思われます。

一方で、ハウスクリーニングの費用が明確でなかったり、相場に照らすと高額であるという場合は特約が無効となる可能性もありますので、契約書の条項をチェックすることが大事です。