【自分でできる!】賃貸トラブルは未然に防止できる!?

ガイドライン

賃貸トラブルは未然に防止できる!?

敷金返還請求や高額な退去費用の減額をめぐる賃貸トラブルの原因として、アパートやマンションの入居時及び退去時における損耗等の確認が不十分であることがあげられます。

入居時に退去時のことまで想定することは困難ですが、長期にわたることが一般的な賃貸借契約においては、当事者間の記憶だけではあいまいとなり、トラブルになりやすいです。

このため、事実関係を明確にし、賃貸トラブルを未然に防止するため、入居時及び退去時に次項のようなチェックリストを作成し、当事者が立会いのうえ十分に確認することが必要であると考えられます。

この場合、損耗等の箇所、程度についてよりわかりやすく、当事者間の認識の差を少なくするためには、具体的な損耗の箇所や程度といった賃貸物件の状況を写真に収めることも重要です。

なお、こうした記録は、証拠資料にもなるため、迅速な解決にも有効です。

原状回復に関する賃貸借契約の開示

アパートやマンションの賃貸住宅の原状回復にかかる退去費用は、賃貸借契約当初の問題としてとらえる必要があります。

したがって、原状回復の条件を契約書に添付し、賃貸人と賃借人の双方が原状回復の条件についてあらかじめ合意しておくことが重要です。

賃貸借契約締結時における契約条件の開示と合意

賃貸借契約書は、貸手側で作成することが多いため、賃貸人は、賃借人に対して、退去時の原状回復の内容等を契約前に具体的に開示し、賃借人との合意の上に取り決める必要があります。

また、間に入る管理会社(宅地建物取引業者)は、重要事項及び契約事項として契約当事者に十分に説明することが望まれます。

賃貸借契約書の特約

アパートやマンションの賃貸住宅の原状回復等を賃借人に負担させる特約は、賃借人に新たな義務を課すことになるため、次の要件を満たしていなければ効力が失われる可能性があります。

  1. 特約の必要性があり、客観的、合理的理由が存在すること
  2. 賃借人が特約によって通常の原状回復義務を超えた修繕等の義務を負うことについて認識していること
  3. 賃借人が特約による義務負担の意思表示をしていること

仮に特約を設ける場合は、その旨を契約書面に定めた上で、賃借人の十分な認識と了解をもって契約することが必要です。

また、賃借人が負担することになるであろう原状回復等の退去費用がどの程度のものになるか、単価等を明示しておくことも、賃貸トラブルを未然に防止するうえで効果的です。

賃貸物件の使用上の注意の周知

アパートやマンションなどの居住ルールなどについては、日常的な手入れや清掃等の善管注意義務、設備の使用上の注意事項などを盛り込み、周知することが賃貸トラブルを未然に防止するうえで望ましいです。

賃貸トラブルは未然に防止できる!【まとめ】

賃貸借契約において、敷金返還と原状回復費用負担に関するトラブルを防ぐためには、契約当事者は、以下の点に注意して下さい。

  • 立ち合いには必ず同席し、チェックリストに沿って、損耗箇所と程度について、当事者で確認し、写真等の記録を残しておく。
  • 原状回復費用の負担についての合意の内容を、契約書へ添付する。
  • 貸主及び管理会社は、原状回復費用の負担内容について重要事項説明書へ明記し、賃借人へ周知させる。
  • 原状回復費用を賃借人へ負担させる特約を定める場合は、契約書に明文で定め、賃借人に十分に説明し、理解させる。
  • 居住ルールについても、契約書に明記して、賃借人へ周知させる。

“賃貸トラブルは未然に防止できる!?”の参考資料

原状回復をめぐるトラブルとガイドライン (再改訂版)